ロボット手術センター


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  ロボット手術センター
      
 
  直腸がんロボット手術
      
 
  外科・AELICセンター・
ロボット手術

 
  泌尿器科について

  診療方針(泌尿器科)
診療方針(外科)
診療実績

この度、多くの患者様が最先端の医療技術を受けていただけるよう、ロボット手術センターを新設いたしました。

当院では、保険収載されたと同時にロボット支援下手術を開始しております。

2022年10月現在ロボット手術執刀資格を有する6名(泌尿器科3名・消化器外科3名)、ロボット手術指導資格を有する2名で、「患者様が安全に、そして身体に負担の少ない治療を受けられる」ことを目指して、日々手術をアップデートしております。

ロボット手術の詳細を知りたい方は、是非、担当外来(泌尿器?外科)までご連絡ください。

 

診療方針

泌尿器科

高齢化社会が進む現在の日本では、死因の第一位は悪性新生物(いわゆる癌)です。現在、前立腺癌は日本人男性の癌の中で罹患数は第4位ですが、今後も増え続け、いずれは第一位になるとも言われております。
早期の前立腺癌は自覚症状がありません。多くは健康診断などで行われるPSA検査を契機に診断されます。癌や炎症により前立腺組織が壊れるとPSAが血液中に漏れ出し、増加します。血液検査でPSA値を測定することで、前立腺癌の可能性を推定します。
  前立腺針生検
年齢、PSA値、直腸診、MRI検査などから総合的に判断し、前立腺癌が疑われる場合、前立腺針生検を行います。前立腺癌の診断となった場合、CT 骨シンチなどを施行し転移の有無を判断します。
手術療法は主に転移のない限局性前立腺癌に適応となります。

手術の方法として、当院ではロボット支援下前立腺全摘除術手術を施行しています。
  ロボット支援下前立腺全摘除術
腹部に小さな穴を数カ所開け、炭酸ガスで腹部を膨らませます。腹腔鏡手術では人間がカメラ、器具を持って手術行いますが、ロボット手術ではそれらを手術用ロボット(ダビンチ)が持ち、その手術用ロボットを人間が遠隔操作することで手術を行います。ロボットがカメラなどを持つことで、微細な手の震えが制御され、拡大画面を見ながらより精密な手術ができます。開腹手術と同等の癌の根治性が期待でき、創が小さく、腹腔鏡手術と比較しても術後の回復が早いと言われております。

当院でロボット支援下前立腺全摘除術を導入したのが、2019年 8月になります。導入前と比べて、出血量の減少、入院期間の短縮(最近では術後8〜9日で退院)が得られており低侵襲の治療が可能となっています。手術件数として 2019年度 14件 2020年度 24件 2021年度33件と増加しています。 

前立腺癌は早期に治療すれば完治できる病気です。当院ではロボット手術を導入しており、最先端の治療が提供できます。PSA検査で異常値を認めた場合、気軽に当院まで御連絡頂ければ幸いです。

 

外科

大腸癌は消化管の最後に位置する大腸にできる癌のことをいい、前半の結腸、後半の直腸に分かれております。直腸は肛門により近い部分の大腸であり、解剖学的にも骨盤の深部に位置しております。直腸周囲には排尿機能、性機能をつかさどる下腹神経、骨盤神経叢が存在し、手術に際しては可能な限り神経の温存が求められます。そのため直腸癌の手術は剥離操作が難しく、難易度が高いといわれております。
直腸癌手術は開腹手術が標準治療となっていますが、鏡視下手術の台頭により拡大し効果や操作性が認められ、年々増加傾向にあります。さらにロボットという新しい技術が増えたことで、より安定した手技が行えるようになりました。

ロボット手術とはロボットが勝手に動いて手術するわけではありません。患者側にはペイシェントカートといわれるロボットアームを配置し、外科医はコンソールという操作盤でアームを操作して手術を行います。
その特徴として従来の腹腔鏡では鉗子の方向が一方向のみでありましたが、ロボットでは多関節により360度鉗子が自由に動くため操作性が向上しております。そして腹腔鏡では術者と鉗子の動きが1:1対応になっていますが、ロボットではモーションスケールにより術者の動きが何分の1にも調整でき、また手振れ防止機能も備わっているため、より緻密な動きが可能となっております。以上の点から従来大変であった骨盤深部での剥離操作がより安定し、術後の臓器障害を抑え、また肛門温存の可能性が高まると考えられております。

本邦では2012年に前立腺手術において保険収載され、2017年に食道がん、胃癌、直腸癌など消化器癌も適応になりました。2022年4月には結腸癌も適応になり、今後も徐々に適応症例が広まっていくと思われます。

現在当院で用いているロボット支援下機器はdaVinci(ダビンチ)というものを使用しておりますが、hinotori(ヒノトリ)など新規機器の参入もあり、今後は多くの種類のロボット支援下機器が出現してくると思われます。

当院では2019年5月にダビンチを導入し、現在までに100例ほど手術を行ってきました。手術を担うのは学会認定された技術認定医であり、経験豊富なロボットプロクター(指導医)の資格も取得しておりますので、安心してお任せください。

実際私個人がロボット手術を50例ほど行ってきましたが、3D画質や操作性から従来の腹腔鏡手術よりも手術の難易度はすごく楽になったと実感しております。
今後も適応拡大にむけて、柔軟に対応していきますので、不明な点や興味がございましたら気軽に相談してください。よろしくお願いいたします。

 

症例実績

ロボット手術件数
ロボット手術件数(2019年~2023年1月までの累計)
泌尿器科 87
外科 141
症例数合計 : 228

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